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旧日本陸海軍個人装備ギャラリー しゅんぢ’ずウェブサイト

資料編. 九五式軽戦車の刻印を見て。

九五式軽戦車: s_tank05.jpg - 1,951Bytes

一応資料編と銘打っていますが、実際のところ資料と言うより私の雑感を述べたようなものです。

ハワイのオアフ島、ワイキキのすぐ脇に知る人ぞ知る陸軍博物館があります。 建物の外にはアメリカ陸軍のM24軽戦車、日本陸軍の九五式軽戦車、それに一式対戦車砲(37mm)等が展示されていています。

その九五式軽戦車とM24軽戦車を見比べていて気がついたことがありました。
日本軍の九五式戦車を良くみてみると小銃や手榴弾などの個人装備同様、さまざまな部品にその製造場所(製造工廠)を示す刻印、マークを見出すことが出来ます。

キャタピラ:s_tank01.jpg - 1,744Bytes  拡大図:s_tank02.jpg - 1,452Bytes

まずはキャタピラ(無限軌道)。
キャタピラを見ると歯一枚ごとに東京造兵工廠の物と思われる星印の刻印(拡大図)が施されています。

 

車輪: 拡大図:

また、車輪のゴムを見るとその製造所の刻印(拡大図)が。 しかし不思議なことに社名の部分がナイフできれいに切り取られています。 他の車輪全てを確認したところ同様に社名の部分が切り取られていました。
気になって隣の米軍戦車M24の車輪のゴムを確認したところ「Firestone」や「Goodyear」の名がしっかりと刻まれています。
この違いはどうしたことか。 なぜ米軍の戦車にはそのまま社名が残っていて、日本軍の戦車は削り取られているのか。 経年変化で堅くなったゴムをこの様にきれいに、しかも深く切り取るのは容易ではありません。 また全ての車輪のゴムの社名が同様に切り取られていることからいたずらではなく意識して切り取られたものと思われます。 展示の際、アメリカ側の判断で切り取られたのかあるいは現存するであろう日本の会社からの要望で切り取られたのか。

米軍軽戦車M24の車輪のゴムに誇らしげに(私にはそう感じられた)刻まれたFirestoneの社名と、削り取られてしまった日本軍九五式軽戦車の車輪のゴムの社名、車体の作りもさる事ながらこの対比が非常に興味深くも複雑な感想を持たせる展示でした。

この2台の戦車、同じ軽戦車とはいえ米軍のM24の方はいかにも戦車らしく鉄の塊のよう。 しかしながら九五式戦車はブリキのおもちゃをそのまま大きくしたような作りです。
九五式軽戦車は皇紀2595年(昭和10年/西暦1935年)に制定された戦車ですが、M24は西暦1943年(昭和18年)から量産が始まりました。 したがって開発の時期に8年程ずれがあるのでそのまま比較するのはやや不公平と言えますが、日米の当時の技術力、経済力の差を思い知らされる展示ではあります。

 

パールハーバーには良く知られた戦艦アリゾナの記念館(ウェブサイト)があります。
湾内に着底したアリゾナへ連絡船で行けるのですがその船の発着場所に博物館があり、船の時間を待つ間に見てまわれるようになっています。
そこには数年前に港の海底から引き上げられた日本
海軍機(九七式艦上攻撃機)が投下した魚雷が展示されています。 かなり痛んだ状態ですが良く見るとねじの一つ一つにも製造番号が刻印されていることが分かります。
こうしてみると当時の日本軍の物作りには個人装備も大型兵器にも共通した考え方があったことを感じます。


そのアリゾナ記念館の隣には潜水艦Bowfinの記念館(ウェブサイト)があり、停泊したBowfinの中に入り非常に狭い潜水艦の詳細を見ることが出来ます。
この艦、実は1944年8月22日夜に対馬丸を撃沈しました。
対馬丸は沖縄本島から日本本土(九州)に疎開途中の児童826人を乗せていましたがこの攻撃で767が死亡、わずか59人のみが助か
りました。



ハワイ オアフ島、フォート・デルシー陸軍博物館:
Fort Derussy Army Museum
ランドルフ(Randolph)砲台後に作られた軍事博物館で、1976年に開館。
場所はワイキキのすぐ近く。 Kalia RoadとSaratoga Roadの角、Hale Koaホテルの隣にある。

ランドルフ(Randolph)砲台はオアフ島海岸防衛のために1908年から1910年にかけて建設され、2台の14インチ(36センチ)砲が設置されていた。
射程は14マイル(約22Km)。 ダイアモンドヘッドの頂上に指揮所があった。
1941年(昭和16年)の日本海軍による空襲以降、砲台の利用価値がなくなり戦争直後の1946年に砲は撤去された。

最終更新日:04/25/04

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