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HOME 東急グループトラブル 二子玉川東地区再開発事業差止訴訟 二子玉川東地区再開発事業に関連する公金支出差止訴訟 東急電鉄と世田谷区が主体の二子玉川東再開発地周辺でオオタカが確認された

二子玉川ライズは住民不在

二子玉川ライズの発表は二子玉川東地区再開発が東急本位住民不在の再開発であることを強く印象付けるものであった。二子玉川東地区第一種市街地再開発事業の街区名をFUTAKOTAMAGAWA rise(二子玉川ライズ)、マンション名を二子玉川ライズタワー&レジデンスとする発表がなされた(「「二子玉川東地区第一種市街地再開発事業」が本格始動」2008年4月17日)。ニュースリリースは二子玉川東地区市街地再開発組合(理事長:川邉義)、東京急行電鉄株式会社(社長:越村敏昭)、東急不動産株式会社(社長:金指潔)の連名で出されており、東急本位の再開発であることを雄弁に物語っている。

二子玉川ライズに酷評

東急電鉄・東急不動産の二子玉川ライズ タワー&レジデンス(RISE TOWER & RESIDENCE)が酷評されている。元々、高層マンションを建設する二子玉川東地区再開発に対し、住民を中心とする反対運動が広がっており、裁判も提起された。判決が出ていない段階での宣伝活動開始により、一層の反発が予想される。東急不動産消費者契約法違反訴訟アルス東陽町301号室事件で見られたように東急不動産は被害者感情を逆撫ですることだけは上手である。

タワーマンション計画には失望感が広がっている。二子玉川が平凡などこにでもある再開発の街に成り下がってしまうためである。「二子玉川ならではの良さが感じられない」と指摘される。二子玉川再開発は再開発で利益を得ようとする東急グループと被害を受ける住民という対立軸で語られてきた。これは今後も変わらないが、再開発によって新たに居住する住民を幸福にするものであるかも吟味する必要がある。

都心より西にある二子玉川にライズと名づけるネーミングセンスが信じ難い。景観破壊の高層建築がなければ富士山や丹沢に沈む絶景の夕陽が望める環境である。ライズよりもサンセットの方が相応しい。東急の嘘で塗り固めた二子玉川liesと呼ぶ方が相応しい。

二子玉川ライズ タワー&レジデンス苦戦

二子玉川ライズ タワー&レジデンスの販売が苦戦している。二子玉川ライズ タワー&レジデンスは二子玉川東地区再開発計画の一環として建設された分譲マンションであるが、地域住民から反対運動が起きている。売主は東急電鉄・東急不動産で、販売代理は東急リバブル・東急ライフィアである。

東急リバブル住宅営業本部では一部の成約者向けに商品券10万円を贈呈するキャンペーンを実施している。Googleの検索窓に「二子玉川ライズ」を入力すると、「値引き」がサジェストされる。東急不動産の新築分譲マンションで値引きが行われていることは東急不動産が自ら消費者契約法違反訴訟で提出した証拠によって広く知られている(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』65頁)。

二子玉川ライズへの憂鬱

二子玉川ライズ建設現場を見て憂鬱になるとの二子玉川住民の声が報道された(土屋亮「崩れ落ちるブランド住宅地 首都圏沿線別下落率で東急苦戦」AERA 2008年12月1日増大号14頁)。二子玉川ライズに住民が入居すれば、ただでさえ混雑している東急田園都市線のラッシュが一層殺人的になるためである。住民は二子玉川からの転居を真剣に考えているという。

二子玉川東地区再開発が町壊しのための再開発であることを裏付ける記事である。記事では東急沿線の地価下落が顕著であるとする。乱開発によるブランドイメージと実態の乖離が原因と分析する。東急不動産消費者契約法違反訴訟アルス東陽町301号室事件に見られるように、売ったら売りっぱなし、「後は野となれ山となれ」という東急の体質は根深い。

二子玉川ライズ邸宅街区の笑止

住民反対運動が起きている高層マンション「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」の広告文言は笑止である。「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」は東急電鉄・東急不動産が事業者であるが、活発な住民反対運動が起きている(林田力「二子玉川東地区再開発を問う住民の会発足」JanJan 2008年12月3日)。

「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」は「全1033邸の邸宅街区」とするが、マンションを邸宅と呼ぶことは片腹痛い。東急不動産は不利益事実を隠してアルス東陽町301号室を騙し売りしたため、消費者契約法に基づき売買契約を取り消された。イメージだけで消費者を惑わす不誠実な販売体質は不変である。

ホロ酔い酒房と二子玉川自然破壊

漫画「ホロ酔い酒房」には二子玉川再開発による自然破壊が理解できるシーンが登場した。 「ホロ酔い酒房」は主人公の酒と肴へのこだわりを描く長尾朋寿の作品である。その377 「多摩川と鮎」(週刊マンガサンデー2009年6月9日号)では二子玉川が舞台である。主人 公は多摩川の鮎を見に来たが、川岸を堤防工事しているため、川面に行けないというシー ンがある。

最後のコマには川岸から見た建設中の二子玉川ライズ タワー&レジデンスが描かれてい る。圧迫感のある高層マンションが景観を破壊する様が分かる。周囲が迷惑しようと、と もかく建てて儲けて通り過ぎる。強引に建設して売ったら売りっぱなし。周囲には巨大な 迷惑物件が、この先数十年もそびえ立つ。

二子玉川ライズに売り逃げ説

東急電鉄・東急不動産のタワーマンション「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」に売り逃げ説が浮上した。東急不動産は利益追求のマインドが非常に強く、三井のようにブランドイメージを追求して結果として長期的に利益を上げるという発想に欠ける。東急リバブル・東急不動産はアルス東陽町301号室でも不利益事実を隠してだまし売りし、売買契約を取り消されている(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』)。

「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」の問題はマンション建設地の西側のII-a街区にタワーマンションが建設される可能性が指摘されていることである。II-a街区は「タワー&レジデンス」よりも二子玉川駅に近く、II-a街区にタワーマンションが建設されれば立地の差によって「タワー&レジデンス」の資産価値は激減する。そのため、インターネット掲示板ではII-a街区の購入発表があるまで「タワー&レジデンス」の購入は控えると書き込まれた。

東急電鉄・東急不動産の基本計画によるとII-a街区には31階建ての超高層オフィスビルを予定する。しかし、「本図面は現時点のものであり、今後行政協議等により変更となる可能性があります」と注記する。実際のところ、二子玉川に超高層オフィスビルは非現実的である。二子玉川は神奈川の県境である。都心の企業は二子玉川のオフィスに憧れない。玉川の自然や高島の存在はオフィスにとって魅力にならない。オフィスを作っても埋まらないことは容易に想像できる。

東急不動産消費者契約法違反訴訟に象徴される東急のだまし売り体質を踏まえれば、II-a街区にマンション建設を発表すると、「タワー&レジデンス」が売れなくなるために具体的な計画を未定としている可能性がある。「タワー&レジデンス」を売り切った後に、しれっとしてマンション計画を発表する。そして 「『第2期事業(「II-a街区/事業主体が異なります)は未定です』と明記し購入者に説明してきた」と開き直る。

東急の思惑通りになれば二子玉川に「タワー&レジデンス」と合わせて6〜7本のタワーマンションが林立する可能性がある。まるで香港の集合住宅のようになり、二子玉川の自然も景観も吹き飛んでしまう魅力のない街になる。

税金無駄遣いの二子玉川東地区再開発

東急電鉄と世田谷区が主体の二子玉川東地区第一種市街地再開発事業に対して強い批判が出されている。地元住民らは再開発事業の差止を求めて東京地方裁判所に提訴した(2005年10月17日)。

本事業は2000年に都市計画決定され、同区玉川1、2、3丁目の12.1ヘクタールに東急グループが超高層ビル・ホテルの建設を計画し、都道の拡幅による大型幹線道路の拡幅も予定され、環境や住民生活に与える影響が心配されている(「世田谷 住民団体が交流会」しんぶん赤旗2005年2月1日)。

準備組合が立ち上がってから18年経っても、地権者や地元住民の反対で、事業化は遅れていた。事業認可申請にあたっても地権者同意率は2/3ぎりぎりで、多くの地権者が反対する中で強行された(2005年3月4日、再開発事業組合設立認可)。諸問題を看過したままの強行事業である。世田谷区や再開発組合は十分な情報公開をしておらず、不安を抱く権利者も多い。

一見「民主的」な体裁を見せる再開発事業も、実態は行政幹部や一部業者、有力者の談合と利益誘導を弱者の犠牲で進めている。政業癒着で税金をクイモノにする。住民の安全な暮らしを守るべき行政の立場に背を向けた姿勢は、断じて許しがたい。

厳しい開発制限が法律で原初的になされている欧州と異なり、日本の都市計画法は機能していない。「従来のような当事者である住民不在のまちづくりは不思議であったし、大きな問題でした」(神田邦夫「行政の対応はあまりにも遅すぎた!」商業界2006年2月号119頁)。

癒着を許さず内容を「ガラス張り」にするには、有為の市民や地方議員による徹底した監視と批判、提言が欠かせない。「大規模な都市計画などに対しては、早い段階から住民の意思を反映する事前チェックの仕組みを充実させることも必要だ」(「住民参加を進める弾みに」朝日新聞2005年12月30日)。

東急本位の計画

二子玉川東地区再開発事業は東急中心・住民不在である。計画は1988年に大場啓二・世田谷区長と横田二郎・東急電鉄株式会社社長、安藤哲郎・東急不動産株式会社社長(肩書きは全て当時のもの)との協定によっては始まったものである。再開発は区民が望んだものではない。住民の意思は反映されていない。地権者や住民に十分な説明もなく世田谷区と東急中心に進められてきた。正規の意見書に対して東急側から十二分な話し合いがあったわけでもない。

再開発事業は東京急行電鉄株式会社及び東急不動産株式会社という民間私企業の私的な経営戦略実現を主たる目的とするものである。これは土地所有者に広い自社有地(再開発区域の85%超)を持つ東急電鉄や東急不動産が含まれていることからも理解できる。再開発事業には目的に何らの公益性はない。

都市再開発法第1条が定める目的「この法律は、市街地の計画的な再開発に関し必要な事項を定めることにより、 都市における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図り、もって公共の福祉に寄与することを目的とする。」に反する。

もっぱら一私企業の営利目的のみのために、周辺住民の権利を著しく侵害することについて認識しながら、意図的に都市再開発法の種々の点に違反する手続を強行し、違法な都市計画決定、事業組合設立認可を得て事業の施行に着手しようとしている。見かけ上の繁栄の裏に利権に群がる者たちの陰謀や様々な不正行為が存在するのは、全国至る所と同様である。

東急電鉄従業員の暴言

訴状によると、東急電鉄従業員・小池大輔は原告らに対し、以下の発言をしたという(1998年6月10日)。東急電鉄の体質が良く分かるものである。
「開発計画の建物のパンフレットは「見せ絵」でしかなく、準備組合に参加している人達の合意を得たものではない」
「補助金あってのこの事業、補助金がなければ、この計画は成り立たない。道路の拡幅は世田谷区が責任を持ってもらうことになっている。いくらかかるか私たちには関係のないことだ」
「地域住民や区民から仮に疑問や反対の声があがっても、それはどこにでもあることで、全く意に介さない。基本的なことは自分達の土地をどう活用するかは全く自由、他人からとやかく言われる筋合いではない、と思っている」
「これまで我々は、補助金を受けるという恩恵にあずかったことがない。そのようやく巡りきたこのチャンスを逃がす訳にはいかない。それがたとえ、税金であっても、自治体が金を出すというのだからありがたく受け取る。そのことが区の財政を圧迫することになったとしても自分達の責任ではない」

東急不動産の深い関与

二子玉川東地区再開発に東急が深く関与していることは東急不動産が自認していることである。自社Webサイトに「東口地区の主要地権者である東急電鉄と東急不動産は、当初から事業コンサルティングや設計素案作りなどに随時社員を派遣し、組合をサポートしてきた」と記述する。

東急不動産の担当者には以下の三名がいる。
内田雅士・都市事業本部ビル事業第二部事業企画グループ係長(1994年入社)
松野守邦・都市事業本部ビル事業第二部事業企画グループ課長(1991年入社)。慶應義塾大学理工学部機械工学科の1991年度卒業生に松野守邦という人物がいる。在学中は機械力学を研究していた。
中込学・東京急行電鉄株式会社出向、住宅事業部マンション部プロジェクト担当マネージャー(1989年入社)

「東急不動産|新卒採用 二子玉川東地区再開発 担当プロデューサーのメモ」
http://www.tokyu-land.co.jp/saiyou/graduate07/project/futakotamagawa/memo/index.html

住民無視の再開発

「人間の生活を犠牲にし、どこにでもあるような高層を含むコンクリートの街を作ることは見直して欲しいと、これまで東京都、世田谷区、東急に申し入れてきましたが、もう、決まっていることだから、折角ここまできたのだから、と理由にもならない説明でした」(原告飯岡三和子「意見陳述書」2005年11月21日)。

「被告再開発事業組合は組合という形は取っていますが、事業予定地の85%以上を東急電鉄、東急不動産らの東急グループが所有しており、その主導の下、一私企業の利益遂行目的で遂行されてきているため、組合員の中には、設立認可申請にも同意しなかった明確な反対地権者、及び、具体的な権利変換に応じない実質的反対者をふくめると、相当数の反対者がおり、そもそも地権者の真の総意に基づく再開発とはいえない」(渕脇みどり弁護士「意見陳述書」2005年11月21日)。

「再開発事業組合の85%を占める盟主たる東急は、本質的に自社存立の基盤たる永年の顧客である我々沿線住民との対話を怠り、元風致地区で「国分寺崖線から多摩川までの地域は優良な住宅地」と区が他では認めている地域と同等以上の優良地域で、自らが、地域住民と共に培ってきた環境そのものを破壊する行為をいとわず、画策した超高層ビルの保留床の売り上げのみに専念するのみです」(原告野崎宏「意見陳述書」2005年11月21日)。

二子玉川東地区再開発事業IIa街区は事業主体すら未定

二子玉川東地区再開発事業の施行区域(同区玉川1丁目ほか)は、東急線二子玉川駅をはさみ、西口側にIa街区、東口側にIb、IIa、IIb、IIIの各街区が並ぶ。このうちIIa街区は事業主体すら未定である。今後決めるとしている(「二子玉川東再開発/06年度内にも権変/認可後,既存解体に着手」建設通信新聞2007年1月10日)。

環境破壊

二子玉川東地区再開発は国分寺崖線のかけがえのない自然や環境を破壊する。再開発地周辺は国分寺崖線と多摩川の豊かな自然が残されている。絶滅の危機にある鳥類(キジ、ウグイス、ホオジロガモ、カワセミ、コウノトリ類のライサギ)が計画地周辺で40種生息が確認された。加えて絶滅の危機にさらされている国の保護種オオタカ(体長150cm位)が、1997年1月、多摩川の中州の木に止まって生息していることが確認された。

しかし開発を推進する準備組合と世田谷区はこの事実を公表せず、「植物・動物」を環境アセスメントの予測評価項目から除外した(第144回東京都都市計画審議会議事録、2000年7月25日、たぞえ委員発言)。東京都は環境アセスメント後、識者から指摘された多くの問題点を放置したまま、事業認可を与えた。二子玉川東地区再開発は数百年にも渡る荒廃を将来の世代に残すことになりかねない。無駄で有害な二十世紀型の公共事業から決別して、環境保全型への転換をはかっている国際的な流れに逆行する。

景観破壊

二子玉川東地区再開発事業は自然豊かな低層建築の連なる風致地区に、都心の繁華街や商業地域並の高層建築物を乱立させ、美しい景観や眺望を破壊する。これまでは低層の建物を中心とした住宅地で広く空が望めた。しかし再開発が行われれば、高層ビル群が周辺住民の空を塞ぐ。高層建築物が建設されてしまうと、人の記憶にある原風景が消えてしまう。取り返しがつかないことになる。周辺住民は視界のなかに常に高層ビル群を見て生活することを強いられてしまう。

「本来、街の風景を形づくるのは、オフィスビルでも商業ビルでも、道路や街路樹、電信柱でもない。人々の生活を表出する住宅である」(小菊豊久、マンションは大丈夫か、文藝春秋、2000年、229頁)。人口減少時代に都会的な高層ビルをところ構わず造り続けることが正しいことなのか。もっと大切なことがあるのではないか。

「東京都区部を中心に繰り広げられている再開発やビル建て替え事業。地域発展に役立ち地域に歓迎されるかが、成功のポイントとなりそうだ」(「再開発ビルに町工場「入居」」産経新聞2005年11月26日)。

二子玉川の本当の価値は玉川高島屋でもなく、開発でもない。豊かな自然と一歩住宅街に入れば閑静な町並みになるところにある。だからこそ住民はこの地を離れないのである。これらかけがえのない財産を手放してしまったら、二子玉川の魅力は失われてしまう。

都市の中でも、自然と緑と土を大切にして、人が人らしく生きられる環境を保全していかなくてはならない。都市のヒートアイランド化や地球規模の温暖化を真剣に考えるのなら、自然を破壊する再開発は考え直さなくてはならない。健全な市民社会は、市民が関心を持つことから始まる。

上野毛ハイム沿い歩道

二子玉川東地区にある上野毛ハイム沿い歩道は「道と景観の会」の「残したい風景」で紹介されている。以下のコメントが付されている。「環状8号線以南の駒沢通り沿いには、多摩美術大学構内並びに、それに続く上野毛ハイムマンション歩道に、大きな欅等の樹木が林立し、近隣住民の心を和ませてやまない存在となっていますが、近年、二子玉川東地区再開発に伴う都市計画道路に指定された結果、このままでは消え去る運命です。住民の生活本位からすると、情けなくやりきれぬ行政という他ありません」。

道と景観の会
http://www.michi-keikan.com/nippon/html/1396.html

住民の不利益

二子玉川東地区再開発は住民に多大な不利益をもたらす。特定企業(東急)グループに依存する再開発は住民の利益にならない。二子玉川東地区市街地再開発組合の設立に同意できない地権者や周辺道路の地権者は、再開発により住み慣れた土地を追い出される。

大気汚染や騒音、周辺住宅街への車の流入など住民生活への影響は甚大である。交通は混乱し、自動車同士が鼻つき合わせてクラクションを鳴らす。空気は排気ガスで汚れて窒息しそうだ。超高層ビル群により景観破壊、日照、電波障害、ビル風、地下水脈の分断などの様々な影響が予想される。不安定な地質層に存する地下水脈が涸渇した場合、それによって地盤沈下を生じる虞がある。周辺住民は再開発によって何ら利益を受けないにもかかわらず、そこから生じる負担のみを被ることになる。

果たして150m以上の超高層マンションが何棟も必要なのか。高層ビルの谷底から見上げる空は砂とゴミと一酸化炭素でゲロを吐いたような黄色に染まっている。高層ビルが建設されれば地域が発展するわけではない。潤うのは建設会社のみである。大規模マンション、商業施設が建てられたら二子玉川はキャパシティーオーバーになる。既に田園都市線は殺人並みのラッシュである。マンション建設によりラッシュは一層酷くなる。二子玉川住民だけでなく、田園都市線を通勤通学に利用する人々にも大きく影響する。

「再開発区域の85%は東急電鉄が所有する土地である。しかし、残された15%は民間の地権者であり、その中には開発に反対の人ももちろんいた。「東急系の店はそりゃ、さっさと閉めるかもしれませんけど、それ以外の商店は簡単にそうはいかない。保証金が出るっていっても完全にそれで補えるわけじゃないだろうし、この年で他に移るのは想像以上に大変なんでしょうね」と商店女性店主は呟いた。出てけ、と言われても簡単に出て行く気はないそうだ」(「駅名がおかしい!? 二子玉川編」月刊「記録」編集部2006年6月19日)。

時代遅れの道路建設

道路建設は誘発交通を生み出し、自動車交通量を増加させる。大量の自動車が流れ込み、混雑が悪化し、さらには交通の安全が脅かされる。周辺住民に大きな被害を与える自動車交通量の増加は、周辺住民によって発生するものではない。買い物客など再開発地域に建設される施設を利用する者や本件再開発地域に商品等を搬入する物流によって発生する。

交通量の増加は時代の流れに逆行する。「自動車を使わないことで環境負荷も低減でき、コンパクトで利便性のあるまちがこれからますます必要とされる」(石井浩「条例成立の背景とまちづくりビジョン」商業界2006年2月号108頁)。

「本当に求められているのは、クルマに依存しない街づくり、徒歩圏で生活の用が足りる「コンパクトシティー」である」(五十嵐敬喜「私の視点」朝日新聞2006年3月14日)。

税金の無駄遣い

二子玉川東再開発事業のために莫大な税金(補助金)が投入される。再開発事業と周辺道路、都市計画公園あわせて10年間で700億円もの税金が投入される計画である。世田谷区は再開発とは名ばかりの公共的要素の少ない一企業の利益実現のための事業に莫大な公金を投入しようとする。再開発と称するが、単なるマンション建設では地元には何のメリットもない。

違法な私的利潤行為のために多額の税金からの補助金支払いは、世田谷区民としての納税者の権利を侵害する。税金で整備される道路は全て、東急電鉄及び東急不動産が販売するマンションのために整備するようなものである。

大型百貨店を核とした再開発は軒並み行き詰まっている。「ホテルもショッピングセンターも、人で賑わう華やかな施設であるが、事業採算は以外に悪い」(鬼島紘一『告発』徳間書店、2000年、145頁)。

テナントが入ってもすぐ入れ替わり、そのうち空き店舗だらけになる。住宅棟が増え人口が増えても毎日外食や買い物ばかりするわけではない。事業そのものが立ち行かなくなれば尻ぬぐいは自治体が行うことになりかねない。壮大な無駄は、やめにしてもらいたいものである。

「今、全国各地に見られるSCの退店後の無残な姿。SCの空き建物だけでなく、商店街全体が「津波の引いた跡」「大洪水の跡」状態になっている」(下条ノボル「出店はもちろん、撤退も思いのまま…」商業界2006年2月号114頁)。

談合企業が二子玉川東地区再開発工事

二子玉川東地区第1種市街地再開発事業に伴う土木工事(第1期)は談合に関与した東急建設と清水建設の共同企業体が行う。現場責任者は川口、二宮である。清水建設は世田谷区から指名停止、東急建設は福島談合と和歌山談合で全国的に指名停止を受けている。

談合に関与した建設会社が莫大な税金が投入される再開発事業の工事を担当することに疑問がある。東急と行政の馴れ合いの構図が透けて見える。ニコタマの遊園地跡を、周辺を巻き込んであたかも公共事業の様に税金を遣って再開発するのは、腑に落ちない。公正さを必要とする再開発事業に対し、公正さの対極に位置する企業を選定している。

二子玉川再開発差し止め控訴理由書

二子玉川東地区再開発の差し止めを求める訴訟の控訴理由書(2008年9月19日付)が二子玉川東地区再開発を考える会ウェブサイトに公表された。控訴理由書では二子玉川東地区再開発事業を以下のように批判する。「公共性の衣をまとって公的資金の導入を実現し,それによって東急グループによる莫大な再開発利益の独占的な享受を可能としたものであり,それはまさしく再開発手続きの乱用というべき本質を有している」。

二子玉川マンション購入者の悲惨

二子玉川の新築分譲マンション購入者の悲惨な状況がビジネス誌に掲載された(「マンション購入で明暗真っ二つ 二子玉川(世田谷区)VS 豊洲(江東区)」日経ビジネス2002年7月22日号)。

二子玉川はブランド住宅地と考えられがちであるが、マンションの売却査定では購入価格の3割引き程度になってしまう。賃貸に出しても借り手が見つからず、借り手が付く程度に賃料を下げれば、住宅ローンや管理費、固定資産税が上回ってしまう。

売るに売れず、貸しても赤字であり、自己破産を検討しているという。一方、同時期に豊洲の新築分譲マンションを購入した人は、賃料収入で生活費を得ている。二子玉川と豊洲、2人が購入したマンションの立地がその後の明暗を分けた。

掲示板投稿

東急リバブル東急不動産不買運動です。
29 名前:4本ビル:2006/03/03 23:26 ID:FLMvy0Fjpc
本当に、二子玉川に4本の高層ビルが建つのは、市民に知れ渡らないように行われてきたんでしょうね。
私自身、近所に長年住んでいますが、知ったのは3日前です。
みんなの二子玉川ですよね。東急の植民地じゃないですよね。
みんなの財産に4本も高いビルを建てるなら、大々的に説明の義務がありますよ。
ホームページとか、区役所の紙とか目に普段つきにくいところじゃなくて、
回覧板とかで説明してアンケートとるべきですよね。
景観緑3法って何の役にも立たないって事なんでしょうか。既存不適格って
やつなんでしょうかね。でもでも、民法ではやめさせられるんじゃないですかね。
ちょっと、あそこの場所に高層ビルって、ほんと東急も世田谷区も東京もいやらしい感じ。
だれか得する人がいるんでしょうね。
断じて許せる話じゃないですな。
ほんとろくでなしですな。

買ってはいけない東急リバブル・東急不動産
303 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/19(月) 20:00:21
あるHPで二子玉川、東急敷地内の桜が切り倒されているとの記載があったため、この週末確かめに行って来た。悲しい現実が目の前に。
視察時に、もう一つ気になった事が。「二子玉川東地区市街地再開発組合」とその地域に表示されている「東急電鉄 二子玉川開発部」の電話番号が全く同じ。組合と開発部って同じものなんですか?????

東急不動産、再開発を隠蔽してマンション販売(東京都世田谷区、上野毛ファーストプレイス)

東急不動産は自社が進める再開発事業により景観が変化するにもかかわらず、それを秘匿してマンションを販売したとして批判されている(再開発事業差止等請求事件訴状、東京地方裁判所平成17年10月17日提訴)。問題のマンションは東急不動産とオリックスリアルエステートが販売した「上野毛ファーストプレイスFIRSTPLACE」(東京都世田谷区)である。販売代理は東急リバブルである。多摩川越しに富士山を望める場所に立地している。

東急不動産は所在地が従来から豊かな自然に恵まれ、国分寺崖線から、多摩川の夕日や、多摩川越しの富士山の眺望が望まれる地域であり、「品格と趣を脈々と継承する静謐の地」であるとして本来の本件地域の特質を最大の広告文句とした。

Webサイトでも以下のように記述していた。
「第一種低層住居専用地域・風致地区という閑静な邸宅街。国分寺崖線の緑に調和する3000本以上の緑化計画・屋上緑化などの環境条件のみならず、そこには多摩川や富士山を見渡す絶景が広がります。」
「国分寺崖線の傾斜を利用し、多摩川の潤い、富士の頂きを遠景に豊かな緑を暮らしの借景として望められるよう多摩川を望む西向住棟としました。」
「黄昏時、多摩川に映えるあたたかい夕日に、時を忘れたかのような美しさを覚え、バルコニーから鑑賞する夏の夜空を彩る花火に迫力と感動を知る。そして晴れた日の遠景に富士山の荘厳さを思う。この窓辺には心奪われる瞬間が今日も広がっています。」

一方で東急不動産は「上野毛ファーストプレイス」販売以前より、二子玉川東再開発事業を主導的に押し進め、巨大な高層ビル(最高46階建て地上151.1m)を七棟建設する計画を立てていた。「上野毛ファーストプレイス」の販売は2003年2月で、二子玉川東再開発決定(2000年)の後である。

それにもかかわらず、「上野毛ファーストプレイス」の販売に際しては、現在の美しい眺望は「美観を約束された聖域」であるとした。二子玉川東再開発事業により、当該マンションからの多摩川方向への美しい景観が大きくさえぎられてしまうことについては全く説明せず、再開発事業による景観の変化の可能性を秘匿している。再開発事業により、眺望や美観を打ち壊し、自ら「品格と趣を脈々と継承する静謐の地」の特質を破壊しようとしながら、計画を秘して詐欺的な営業行為を押し進めた。その利潤追求に偏した姿勢は、企業としての社会的責任を省みないものである。

映画「名探偵コナン・天国へのカウントダウン」では高層タワー建築により、自宅から富士山への眺望を妨げられたことが殺人の動機となっている。東急不動産も景観破壊によってどれくらい恨まれているか、省みるべきである。

二子玉川東地区再開発中止要請

要請書「二子玉川東地区再開発について」

世田谷区議会議員各位
二子玉川東地区再開発について

2006年12月27日

「にこたまの環境を守る会」
会長・野崎 宏

拝啓 師走の候何かと慌ただしい時節でございますが、議員各位には日頃から、区民のため区政にご配慮頂き感謝申し上げます。 さて、本日は、議員のみなさんがご審議されました、二子玉川東地区再開発の現状について説明申し上げ、善処して頂きたく、お願い申し上げるものです。

同封しました資料1によっておわかり頂けるように、再開発組合のスケジュール(案)では、2007年3月には、在住の人達の移転と解体工事が始まる事になっており、事態は緊迫しています。 これは、法律を乱用しての住民を追いたてであり、その為に公金を投入することなどあってはならない事です。 地権者一人ひとりに人権があり、再開発組合の「多数決」方式と、それを容認する行政に、地権者はもとより、広く区民の間にも批判の声があがっています。

私達はこの暴挙を止めるために、2005年10月、東京地裁に再開発組合を相手取り、 「事業差し止め」の訴訟を起こし、現在その審理が進められています。 そして、このたび資料2のように、世田谷区に住民監査請求を申し立て(12月11日付) 当月25日には、陳述も行われました。 監査請求の主な対象事項は「違法もしくは不当な公金の支出」で、私たちはこの監査請求によって、東急グループが主導する再開発計画(資料3)の問題点を世田谷区民の前に明らかにしたいと考えています。 又、私たちは、東京都に対しても、繰り返し要請活動を行いその流れの中で12月27日に資料4の申入れ書を提出しました。これもご参照いただければと思います。

この再開発計画が、世田谷区によって構想されたのは、1985年(昭和60年)で、 21年余も経た今日、この計画に固執すること自体理解できません。 時代は大きく変化しています。 1985年世田谷区人口の中で、高齢者(65歳以上)の占める割合は、9.4%、 2006年の今年、その割合は17.3%となっているにもかかわらず、平成18年度(06年)の予算をみたとき、高齢者、障害者、低所得者対象を削減しながら、二子玉川東地区再開発計画には、44億円も計上することなど、区民の立場に立った行政とはいえません。 区議会議員各位におかれましては、私どもが縷々述べましたことをご賢察の上、ご教示 ご配慮頂きたくお願い申し上げる次第でございます。

敬 具 

資料1
二子玉川東地区市街地再開発組合 事業スケジュール(案)
資料2
「世田谷区職員措置請求(住民監査請求)書」
資料3
「二子玉川東地区第一種市街地再開発事業」
資料4
東京都知事・石原慎太郎宛
東京都都市整備局・民間開発課担当・関係各部局宛
「世田谷区二子玉川東地区再開発計画(特に権利変換)の現況にかかわる件」

要請書「世田谷区二子玉川東地区再開発計画(とくに権利変換)の現況にかかわる件」

東京都知事・石原慎太郎様
東京都都市整備局・民間開発課、担当・関係各部局御中
世田谷区二子玉川東地区再開発計画(とくに権利変換)の現況にかかわる件

2006年12月27日

日々のよりよいまちづくりのための尽力に、敬意を表します。
「都内最大の民間再開発」とされる本件事業のきわめて緊迫した現況について、過日(11月8日、12月15日)、民間開発課において、再開発組合が強行しようとしている権利変換を中心に、憲法以下関係法規に照らして許容されるべきでない不当、不法な実態を、関係当事者から直接お話しし、認可・監督庁である東京都行政担当者として、厳正な対処をされるよう要請いたしました。 なにより本件の権利変換計画は、以下のように、認可申請をするに足る適法な事由と条件を満たしていません。したがって仮に認可申請が提出されても認可されるべきではなく、東京都知事と担当・関係各部局において、法と正義に照らし都市再開発法125条、126条にもとづく厳正な監督責任を果たされるよう、強く要請するものです。

  1. まず、本件の権利変換計画(基準)は、11月9日の再開発組合総会で議決されたとされます。しかし、権利者総数66中、賛成43という員数は、平成12年の都市計画決定前に、区から都に対し既に合意済みとして説明された4分の3はおろか、平成15年の事業認可申請時の法定最低要件である3分の2にも達していません。権利変換計画の公告縦覧にあたり提出された11意見書は、全部あるいはほとんどがこの計画に承服できず、重大な問題点を指摘して、計画のやり直しを要求するものであると、私たちは多くの提出者自身から聞いています。
  2. 再開発組合が都市再開発法110条の「全員同意」型でなく、法111条の地上権非設定型を採用した「特別の事情」について、権利者に明確に説明して決めたわけではありません。本来、権利変換では「財産が動くので全員同意が原則」(都民間開発課)であり、「特別の事情」があればこそその実現のための努力が求められるにもかかわらず、再開発組合として誠心誠意努力を尽くしたとは到底言えない事態にあることを、上述の数字が雄弁に物語っています。理事のなかからさえ、強い異論が出ているのが実態です。異常とも言うべき非民主的で違法な再開発組合のやり方の一端については、過日の私たちと都民間開発課との会見で、権利者がお話しした通りです。それは「氷山の一角」であって、「他はおして知るべし」であり、「限りなく全員同意をめざす」どころか、その姿勢にすらなってはいません。
  3. したがって、都としてはこうした現況において、「権利変換計画の合意形成には至っておらず、いわんや権利変換計画の認可申請をなしうる適法的な要件は成立していない」ことを明確に認定することが先決のはずです。
  4. 再開発組合は11月9日の総会で、公告・縦覧にあたり、個人情報をタテに都市再開発法83条と個人情報保護法16条3項1号を侵犯して、公衆への縦覧を妨げ、関係権利者に対しても自己の関係部分のみを見るように限定しようとする「付帯事項」を決議しています。これでは各権利者は、権利変換計画が「衡平」であるか否かを確認することはおろか、意見を述べる判断材料を与えられていません。再開発組合のこうした行為自体が、権利変換計画の合意形成を妨げる違法なふるまいであり、権利変換手続きそのものを違法、無効にするものといわなければなりません。その行為が、区民を守るべき立場にある区の担当部長以下6人の区職員の面前で堂々と行われたことはまことに遺憾であり、驚きを禁じえません。行政の不作為と癒着そのものではないでしょうか。
  5. そもそも、「権利変換計画は、災害を防止し、衛生を向上し、その他居住条件を改善する」「ように定めなければならない」(都市再開発法74条)にもかかわらず、実際はまったく逆になっています。仮にも本件権利変換計画が認可され、事業が進むようなことになれば、多くの関係権利者にとってばかりか、この地域住民全体にとって水害・震災などの災害の危険と自動車交通増などによる渋滞・排ガス等の公害の発生を増幅し、自然・住環境の悪化をもたらすことは明白です。私たちは本件再開発組合を被告に事業差し止めを求めた民事訴訟で、そのことを詳細に立証しています。また、かかる違法な再開発事業に公金投入は認められないため、世田谷区にたいして、すでに支出した平成17年度予算5億円余の返還と、平成18年度予算44億円の支出停止を求める監査請求を提出しています(別紙添付資料をご参照ください)。事業に公共性がないのに、公金を投入された挙句、公害・災害を撒き散らされたのではたまりません。
  6. ことは権利変換計画のやり方にとどまりません。再開発組合は当該法令に反して、事業計画の開示を拒否し、事業の進捗状況にかんする説明を拒否してきました。11月9日の総会に関する説明を求めたのに対しては、「行政に聞いてくれ」(組合事務局)という態度をとっています。こういう態度で事業を進めようとすること自体が、本件事業の覆いがたい問題点を如実に露呈させています。また、組合事務局による権利者の人権侵害に及ぶ「同意」とりつけ手法のさまざまな問題点が、過去から最近に至るまで、権利者からたびたび告発されており、「権利変換計画は、関係権利者間の利害の衡平に十分の考慮を払って定めなければならない」(法74条2項)にもかかわらず、そうはなっていない状況にあります。お求めなら証人=権利者を紹介いたします。民主主義と人間の尊厳にかかわる不当、違法行為で強引に作成された権利変換計画を「軽微な変更」で進行させればよく、それは権利変換計画を認可した後でもできる、ということには断じてなりません。
  7. もともと、本件再開発計画では東急グループが圧倒的な比重の「権利者」であり、再開発スキームを使うにしても、実態に即して「個人施行」にすれば税金投入をしないですむにもかかわらず、全国にも類例のない巨額の税金投入を当て込むという異様な構造が形づくられています。 現に東急グループは、今回権利変換計画を認可に持ち込もうとしている「一期」から切り離した「二期」のIIa街区を、単独事業で行おうとするかのような態度をあからさまにしています。今回の権利変換計画では、「一期」の権利者はIIa街区に権利を変換できません。すなわち、本来「一体的かつ総合的」(法2条の3)におこなうべき再開発事業で「一期」「二期」の「工期分け」自体に違法性が強い上、そのことによって権利者の「権利排除」=人権・財産権の侵害が引き起こされています。そもそもIIa街区は、「一体的」であるべき本件再開発計画の中核部分です。これらの点でも重大な違法性をはらむ本件事業に巨額の税金を投入してもっぱら一企業グループの利潤を増進させようとする一方、都内で他に得がたい多摩川と国分寺崖線に囲まれた良好な自然・住環境を破壊して広範な住民の生存権を侵犯し、多くの不同意の権利者の財産権を侵犯するという憲法違反の人権侵害を重ねることになる今回の権利変換計画を認可できる正当な事由と条件は、どこにも存在しないといわざるをえません。

東京都知事と担当・関係各部局におかれましては、以上の諸点を十分考慮され、「権利変換手続きのやり直し」を含む厳正な対処によって監督責任を果たされるよう重ねて要請いたします。

「にこたまの環境を守る会」
会長・野崎 宏

要請書「世田谷区二子玉川東地区再開発計画(とくに権利変換)の現状について」

東京都議会議員各位
世田谷区二子玉川東地区再開発計画(とくに権利変換)の現状について

2007年1月12日

議員各位には、都民のための都政にたいするご尽力に感謝申し上げます。 本日は、「都内最大の民間再開発」(都民間開発課)とされる二子玉川東地区再開発の現況についてお知らせし、善処していただきたく、お願いする次第です。

  1. 同封しました資料1にありますように、再開発組合の予定によれば本年3月には、区域内在住の人たちの移転と解体工事が始まることになっており、事態は大変緊迫しています。権利変換計画の認可申請が異常というべき不当、不法なやり方で東京都に提出された(1月5日)この段階にいたって、本件再開発計画に徒に長年累積されてきたさまざまな問題点が、一挙に集中的に表れてまいりました。 本件再開発には、多額の公金が投入される挙句に、多大な各種被害を蒙る私たち周辺住民として、権利変換の認可申請が「適法な事由と条件を満たしていない」ことを看過できず、7項目にまとめて東京都に提示し(資料2をご覧下さい)、本件の認可・監督庁である東京都が、再開発組合に対する厳正な対処によってその責任を果たすよう要請しています。 事態が緊急を要するため、本日は、東京都にたいして、重ねて要請をいたしてまいりました(資料3をご覧下さい)。
  2. 私たちはかねてより、東京地裁に再開発組合を相手取り、本件再開発事業の差し止めを求めて訴訟を起こし(2005年10月)、現在その審理が進められています。また、世田谷区には、本件再開発事業にたいする「違法、不当な公金支出の払い戻しと差し止め」を求めて住民監査請求を申し立てました(2006年12月11日、資料4をご覧下さい)。当月25日には陳述もおこなわれました。

議員各位におかれましては、こうした私たちの思いをくみとられ、東京都行政当局による本件認可申請の審査を都民の代表として具体的にチェックしていただき、再開発計画の問題点を是正できるよう、心からお願い申し上げます。

資料1
「二子玉川東地区第一種市街地再開発事業」と事業スケジュール(案)
資料2
東京都知事・石原慎太郎様
東京都都市整備局・民間開発課、担当・関係各部局御中
世田谷区二子玉川東地区再開発計画(とくに権利変換)の現況にかかわる件
資料3
同じく
ふたたび世田谷区二子玉川東地区再開発計画(とくに権利変換)の現況にかかわる件
資料4
「世田谷区職員措置請求(住民監査請求書)」

「にこたまの環境を守る会」
会長・野崎 宏

要請書「ふたたび世田谷区二子玉川東地区再開発計画(とくに権利変換)の現況にかかわる件」

東京都知事・石原慎太郎様
東京都都市整備局・民間開発課、担当・関係各部局御中
ふたたび世田谷区二子玉川東地区再開発計画(とくに権利変換)の現況にかかわる件

2007年1月12日

日々のよりよいまちづくりのための尽力に、敬意を表します。
本件再開発組合は、昨年12月26日の総会で権利変換計画の認可申請を決議して、翌日世田谷区に提出し、世田谷区はこれを「形式審査」(担当部局)して本年1月5日、東京都に提出したとしています。東京都においては、認可申請をすでに受け取っていることでありましょう。 なぜかくも異常なやりかたで強引に認可手続きを進めようとしているのか、という一事にも、本件権利変換計画の重大な問題点と再開発計画そのものの適法性を欠く根本的な瑕疵が露呈しているといわざるをえません。 私たちがここにふたたび、「本件の権利変換計画は認可申請をするに足る適法な事由と条件を満たしておらず、仮に認可申請が提出されても認可されるべきではなく、東京都知事と担当・関係各部局において、法と正義に照らし都市再開発法125条、126条にもとづく厳正な監督責任を果たされるよう、強く要請」せざるをえないのは、かかる事態の緊急、重大性のためです。

  1. まず、世田谷区においては、年末の「御用納め」直前に受け取った認可申請を、年始の「御用始め」とともに東京都に回したことになり、この限られた時間での「形式審査」とは、実質上「素通り」でしかありえないでしょう。現に区担当部局は「再開発組合をこれまで指導、助言してきた」からだといって、認可申請が提出されれば事実上自動的に都にあげる態度だったことを表明しています。 私たちが反対権利者5人とともに昨年11月30日、世田谷区担当部・課長らと会見した際、「憲法以下関係法規に照らして許容されるべきでない不当、不法な実態」を具体的に指摘し、その実態を調査、監督、指導する厳正な対処を要請していたことからすれば、こうした行政の対処で問題点が具体的に改善、解決されたとはとうてい考えられません。 なかんずく、昨年11月9日の再開発組合総会において、権利変換計画の縦覧方法を巡り、違法な決議が区の担当部長以下職員の面前であからさまになされた事実をしかと認識させられた区が、「形式審査」で都あてに認可申請を提出するとは、組合員のみならず、区民全体に負っているみずからの責任と職務を放棄するに等しい不節操極まりなく、あきれ果てざるをえません。 かかる区の「指導、助言」のもとであればこそ、権利変換にいたる本件再開発計画の根本的な問題点が是正されていないのではないでしょうか。
  2. 私たちが世田谷区に対して説明、指摘した問題点は、昨年末の東京都民間開発課との会見(11月8日、12月15日)ならびに東京都知事・担当各部局あて要請文書(12月27日付)で詳細に示した、本件権利変換の「法に照らして不当、不法な実態」そのものです。 この実態が改められていないであろうことは、年末、年始の経過からも明らかでありましょう。 なにより、12月26日の再開発組合総会決議の賛成49は、権利者総数66の4分の3にも達しておらず、明確な不同意表明は、依然として総会出席権利者(57)中だけでも8にのぼり、権利変換では「財産が動くので全員同意が原則」(都民間開発課)あるいは「限りなく全員同意をめざす」(同)状態にはとうてい達していないという事実が、そのことの明白な証明です。
  3. 私たちが昨年12月27日付の東京都あて要請文書で指摘した7項目はいずれも、認可申請された権利変換計画が形式的に整っているとか、形式的に「多数決」で決められたとかみなしてすまされることがらではありません。仮にも、本件認可・監督庁たる東京都として、不当・違法行為が一再ならず存在した事実を知らされ認知していながら、世田谷区と同様な安易な感覚をもって、認可申請を「事務的に淡々と処理」して認めるようなことがあれば、憲法と関係法規に反する民主主義・財産権侵犯の人権侵害をもたらし、住民の生存権を侵犯して、とりかえしのつかない禍根を招くことになりかねません。 まして、本件再開発により、恒常的に続く環境被害を確実に被る周辺住民の私たちとしては、かかる違法行為を看過できる立場にあるはずもなく、今回の東京都の行政処分の経過と結果については、重大な関心をもって見守り、国民の権利を行使したあらゆる適法な手段をもって行動せざるをえません。
  4. ここで想起せざるをえないのは、本件再開発計画の事業認可にいたる経過です。 2004年6月に事業認可申請を受けた東京都は、同年夏に提出・陳述された150通近くの意見書の審査を含めて、「事業計画そのもの、周辺への影響、特に交通の流れについて」副知事以下「東京都全体で検討」した、と私たちは直接、民間開発課などから聞いていました。それだけに9ヶ月経って2005年3月、東京都知事が認可申請を認めたと聞いたときには、検討課題がなんら解決されたはずもないのに、どうしたことかと驚き、きわめて遺憾に思ったものです。 私たちは2005年11月に民間開発課と面談したさいにも、この点の説明を求め、そのための場を改めて設けることになっていましたが、今日にいたるまで納得のいく説明はされていません。 このように、本件再開発計画には、20数年前の準備段階から都市計画決定を経て、上述の事業認可の経過をたどり、今日の権利変換の段階にいたるまで、長年にわたって解決されないきわめて重大な問題点が累積してきています。それがここにいたって一挙に集中的に表れてきたといわざるをえません。

東京都知事と担当・関係各部局におかれましては、以上の諸点を十分考慮され、具体的に実態を把握し、「権利変換手続きのやり直し」を含む厳正な対処によって監督責任を果たされ、累積されてきた本件再開発計画の問題点を是正されることを、改めて要請いたします。

「にこたまの環境を守る会」
会長・野崎 宏

要請書「二子玉川東地区再開発事業を一旦中止し、計画の見直しを求める申入れ書」

世田谷区長
熊本哲之 殿
二子玉川東地区再開発事業を一旦中止し、
計画の見直しを求める申入れ書

2007年1月22日

「にこたまの環境を守る会」
会長・野崎 宏


世田谷区は二子玉川東地区市街地再開発組合から昨年12月27日に提出された 「権利変換計画認可申請」を自ら審査すること無く本年1月5日東京都に送付した。 担当者によれば「認可庁は東京都なので世田谷区はその内容をいちいち審査しない」とのことであり、その姿勢にはこれからの生活再建がどうなるのかと苦悩を重ねる住民への配慮が見られない。 ことは立退きか、廃業かが迫られる住民にとっては死活にかかわる問題である。 この再開発計画は住民が望んだものではなく、再開発計画には期待のひとかけらも無い。 世田谷区が住民の頭越しに東急電鉄グループと取決めたものである。 本来なら住民の生活を守るべき世田谷区は、大企業の横暴をチェックしなければならないのにそれをせず、むしろ大企業に迎合し、住民の人権を侵害していることはあってはならないことである。 私達は万感の怒りをもって世田谷区に抗議し、猛省を促すものである。

  1. そもそもこの再開発計画には、公共性がない。地権者の総意によらず、 事業用地の85%を所有する東急グループが、私的利益を追求する為に地域性にそぐわない、高層ビルを乱立し、客の呼込みを図る経営要請によるものであり住民の為のものではない。世田谷区は繰り返し「にぎわいの核づくり」と称して公金の投入を続けているが、区民はこのような計画を進める為に税金を払っているわけでは無い。この計画に」投入される公金は、世田谷区によれば700億円にものぼるといわれているが、この金額は区民一人当たりほぼ9万円といわれ、地元玉川町民が納める住民税の50年分にも相当する。公金は区民全体のために使うべきであって、僅か60余名の地権者、とりわけ大土地所有者の東急グループに利益をもたらすこの計画に投入する事は許される筈も無い。
  2. 再開発組合の違法的な言動についても、世田谷区はこれを容認加担している。例えば昨年11月9日再開発組合は「権利変換」かかわる決議をなすべき総会を開いたが、公告縦覧にあたって「権利者自身に関する部分のみを閲覧し、他人に関する部分の閲覧は行わない」とする付帯事項を多数決で決議している。公告縦覧とはあまねく万人に開示するものであり、これに制限を加えることは法律違反であり、総会自体が無効となるべきものである。しかもこの総会には、世田谷区の担当職員(複数)が同席しており、これを黙認したことは世田谷区の責任が厳しく問われるものである。
  3. さらに地権者66名中43名という賛成割合は僅か65%にすぎず、平成12年の「都市計画決定」の都市計画審議会に報告した「地権者の75%の賛成がある」という事実にも反するものであり、また平成16年に事業認可申請に必要であったはずの最低要件三分の二の同意をも満たしていない。 世田谷区はこの件について、ただちに調査すべきであるにもかかわらず「再開発組合は立派な法人格を持った団体であり、いちいち問いただすことはない」と放言、ここでも再開発組合に迎合している。
  4. 世田谷区はこれまで「権利変換は一人一人の財産が動くもの、したがって 全員同意が原則、その為に再開発組合を指導してゆく」と繰り返しながら、ここに至って「多数決で決める、決めないは再開発組合の問題、区がとやかく言えない」とその態度を転換させたことは、ここでも住民の利益を守らなければならない行政としての責任を放棄したことは、批判されてしかるべきである。
  5. 公共性が無いばかりか、環境破壊のために公金を投入することに反対の声は日を追ってたかまり、昨年12月11日には世田谷区に対して、再開発事業への公金支出の返還を求める住民監査請求はその結果である。 また平成17年10月には再開発組合を相手どり工事差止め訴訟も提訴され、現在その審理がすすめられている。そのいずれにも広く世田谷区民が参加している。それは再開発地域の住民だけを説得すればことが済むという問題ではないことを示しており、いまや世田谷区民全体にとって、世田谷区民の環境、景観破壊、公金支出の違法など不当性の糾弾の問題となっている。
  6. 世田谷区が真に「公共の利益に資する事業を遂行する」とするなら、現在のような乱暴この上ない計画を一旦中止して、区民の声に耳を傾け計画内容を見直すべきである。                                                  

以上

二子玉川東地区再開発についての要請書

世田谷区議会議員各位
二子玉川東地区再開発についての要請書

2007年01月26日

「にこたまの環境を守る会」
会長・野崎 宏

拝啓 区議会議員各位におかれましては、日頃より区政と区民へのご配慮に敬意を表します。
さて、私たちは過日二子玉川東地区再開発の現状について別紙申し入書を世田谷区熊本区長に提出しました。 私たちは、かねてよりこの再開発に疑問を呈し、世田谷区に再考を促してきました。 この再開発は区民のためのものではなく、東急グループの利益の為のものであり、公共性の無いこの事業には、公金の投入は許されないと主張してきました。 しかし世田谷区は住民の声に耳を傾けることなく、再開発着工へ向けて手続きを進めています。 例えば昨年12月27日に再開発計画に伴う「権利変換計画認可申請」を自ら審査することなく年が明けた1月5日に東京都に提出しました。 本件の認可庁は東京都だから世田谷区がいちいち審査しないというのが、その理由とされていますが、しかし権利変換は地権者の立退き、廃業、転居などが伴う死活問題です。また周辺住民には環境問題など避けてと通れない重大な関わりがあります。 再開発組合のスケジュール(案)によれば、3月には転出の為の補償金の支払いが始まり、立退きを求め解体工事が始まるとされています。 住民にとっては深刻な問題です。 この横暴に世田谷区は住民を守るどころか、再開発組合の方針を容認、迎合しています。 また、世田谷区は権利変換計画が認可された場合、すでに区議会の承認を受けている補助金など44億円を支出すると明言しており、平成19年度予算については現在調整中とも語っています。 これは公共性のひとかけらも無い事業へ、公金投入がとめども無く進むことを意味します。

私たちは世田谷区のこの暴挙を阻止する為に、平成17年10月には再開発組合を相手どり、東京地方裁判所に「工事差止め」を提訴し、平成18年12月には世田谷区に対し「住民監査請求」を申立て、陳述を行いました。この申立てには区内全域から多くの区民が参加し、関心の高さを示しています。

議員各位におかれましては、まもなく開かれる区議会において本件を慎重審議され、再開発計画を一旦中止の上、計画の見直しを決議されますよう要請いたします。

敬 具 

東急大井町線・等々力駅地下化に反対運動

等々力駅(東京都世田谷区)を地下化して、急行の通過待ち駅にする計画に対し、地元住民から反対運動が起きている。工事により、「等々力渓谷」の湧水が枯渇する恐れがあるためである。等々力渓谷では岩肌から湧水が見えて、湿地が生まれ、複雑な生態系を作り出している。

等々力駅地下に大きなコンクリートの地下構造物が出来れば、地下水の流れが遮断されて、湧水が枯渇するのは目に見えている。自然の心臓部分にナイフを突き刺すようなものである。地盤沈下や地滑りが起こりやすくなるといった防災上の問題点もある。地下水の流れは未知の部分も多く確実な答えがない以上、水の保全を最優先に考えるべきである。

反対運動

地元住民らは300人以上の署名を集め、「等々力駅地下化工事に反対する会」(成田康裕代表)を結成した(2003年8月24日)。設立総会では周辺住民約45人が出席、今後も反対運動を展開していくことで一致した(「東急の駅 地下化で今秋着工 住民反発『井戸水止まる』」2003年8月26日)。

成田代表は「これまでもお願いをしているが、(東急電鉄側には)住民と話し合う場をつくってほしい」と話す(「等々力渓谷守れ 駅地下化工事で枯渇懸念」産経新聞2004年11月2日)。「大井町線とその周辺環境を愛する住民グループ」も活動している。

反対運動参加者は交換性のない等々力渓谷の自然環境を、一企業の思惑で変えられてしまうことに大きな怒りを抱いている。住民へのアンケート調査では大井町線に急行が必要ないと答えた人87.3%と圧倒的多数を占める。一方、大井町線に急行が必要と答えた人は僅か3.6%である(「大井町線とその周辺環境を愛する住民グループ」実施、2004年)。

等々力駅地下化工事反対の署名は現在、莫大な数に膨れ上がっている。何故、それだけ多くの反対署名が集まるのか、多くの人々がその事業に疑問の声を上げているのか、東急電鉄は真剣に考える必要がある。住民側は、二子玉川のグループなどとも連携しながら、法的措置や世田谷区長選・区議選への候補者擁立を含め、反対運動を強化・拡大していく構えである。

時代錯誤の急行化

東急大井町線急行化の真の狙いは、混雑の緩和などではなく、沿線の開発に他ならない。混雑率云々というものは人口が増加していた時代の発想である。バブル崩壊後の建設不況打開のために鉄道が利用され、新たな環境破壊を引き起すのは時代錯誤である。

大井町線急行運転開始予定は2007年度であるが、杜撰とも言える不十分な事前調査のため、ポイントとなる箇所において工事着工に至らず数年が経過している。「地下化だ!」「踏切解消だ!!」「地上の空きスペースの有効活用だ」と主張されているが、地上走行案が再燃している。どちらにしても、遅れを取り戻すための、無理な計画、度重なる変更、短縮される工事期間が沿線住民や利用者に利益をもたらすとは考えにくい。

検討委員会の不誠実

世田谷区は、この計画に対して住民から寄せられた周辺環境へ不安の声を受け、第三者 的な立場から指導・助言する機関の設置を東急電鉄に指導した。これを受け、「等々力駅地下化工事技術検討委員会」が設置された。

環境破壊に対する懸念、東急電鉄に対する不信感を抱いた住民・利用者の多くの声を受け設置された委員会であるが、公正中立な第三者による委員会は表向きのものでしかない。主催は東急電鉄で、委員らに報酬を払っているのも東急である。過去も現在もお金で結ばれた強い絆の元で果たして「公正中立」が存在しうるであろうか。東急電鉄や行政の責任逃れの場として都合よく利用されているに過ぎない。

反対運動側の住民がオブザーバーとしてメンバーに名を連ねているため、形式的には公平そうな雰囲気を醸し出しているが、オブザーバーには一切権限は与えられていない。実際の運営はオブザーバーの目の届かないところでなされている。

委員会の運営に対しては複数件の意見書が提出されており、不満があることがうかがえる(水みち研究グループ「技術検討委員会進行方法に関する提言について」、等々力駅地下化工事に反対する会「技術検討委員会における規約及び運営方法に関する申入書および追加申入書」)。

検討委員会に疑惑企業が参画

等々力駅地下化工事技術検討委員会の作業機関は、パシフィックコンサルタンツ株式会社環境事業本部地盤技術部である。パシフィックコンサルタンツ(PCKK、東京都多摩市、荒木民生社長)は以下の問題を抱えた建設コンサルタント会社である。

「パシコンの顧客は政府や政府開発援助(ODA)に絡むような大企業で、環境調査の目的はそもそも「保護」ではなく、「開発」を前提にしている」(山岡俊介「トップの特別背任疑惑で揺れるパシコン、茅ヶ崎市の「環境調査」でも疑惑」ストレイ・ドッグ2005年11月6日)。

パシフィックコンサルタンツの疑惑

グループ会社「パシフィックコンサルタンツインターナショナル」(多摩市)が、中米コスタリカに対する日本政府のODA事業について、国際協力機構(JICA)から受け取った委託料約23万ドルのうち約17万ドル(約1800万円)が使途不明になっていることなどが発覚、JICAから指名停止処分(2006年3月まで)を受けた。

グループ会社による特別背任疑惑では、PCKK元従業員らが荒木社長と長男(荒木謙)について特別背任容疑で警視庁に告発状を提出し、荒木社長は辞任した(2005年8月15日)。「告発内容は事実でないが、会社の信頼回復のため辞任した」と説明する。「総選挙を控え、批判的な政治家もいるのは確かなので辞めざるをえなかったといえそうだ」(「【お家騒動】パシフィックコンサルタンツの荒木民生社長辞任、後任に高橋副社長」司法ジャーナル2005年08月22日号)。

告発状などによると、グループ会社「パシフィックプログラムマネージメント」(港区、PPM)は2003年5月、大手不動産会社から原野の開発業務を12億5000万円で委託されたが、その業務の一部を立川市内の別の不動産会社(1998年3月に2回目の不渡りを出し事実上倒産)に2億9000万円で下請け委託した。この不動産会社は、長男がかつて社長だった情報提供サービス会社「パシフィック・ジャパン・ネットワーク」(世田谷区、PJN)に対し2003-04年に計約2億円を送金しており、事実上グループ内で還流した形になっていた。

荒木前社長と長男は、立川市のこの不動産会社に委託料を支払うことで、PPMに損害を与えた疑いが持たれている(「東京のコンサルタント会社 倒産会社に2億9000万円 グループ内2億円還流 社長らを告発へ」毎日新聞2005年8月3日、「<特別背任疑惑>パシフィック社元社員らが社長と長男を告発」毎日新聞2005年8月17日、「「パシフィックコンサルタンツ」社長 特別背任で告発状」産経新聞2005年8月17日)。

掲示板投稿

振り回される。目が回る。体調も悪くなる。 2005/10/24 1:23 [ No.3136 / 3138 ]
大井町線急行運転開始予定は平成19年度。
然しながら、杜撰とも言える不十分な事前調査の為、ポイントと
なる箇所において工事着工に至らず過ぎる事、数年。
「地下化だ!」「踏切解消だ!!」「地上の空きスペースの有効活用だ」
などと言ってはいるが、「暫定的」な「地上走行」案再燃。
どちらにしても、遅れを取り戻すための、無理な計画、度重なる変更、
短縮される工事期間がどのような結果をもたらすのか。
二子玉川再開発の「提訴」も目がはなせない。
田園都市線の朝間の混雑率は解決すべき問題と言うのはわかるが
まずは、その解決すべき問題を抱えた田園都市線の朝間に運休
などと言う事態が発生しない体制づくりを望みたい。

等々力渓谷 破壊? 2005/12/27 10:26 [ No.3410 / 3425 ]
専門家が大丈夫と言っているらしいですが・・・
工事が終わって水流が低くなったら、「事前の専門家の調査では問題なかった」と言って我々には何の過失もありませんという話にするつもりだろ。
むしろ被害者だと(笑)
ヒューザーと同じだな。

Re: 等々力渓谷 破壊? 2005/12/30 21:00 [ No.3421 / 3425 ]
東急様から長期契約(+金)をもらっている企業が工事を進める為に提出している資料(報告書)を、またまた東急様からお金をいただいている先生方がご覧になっているので、「問題有りでございます。」ナドと言う話になったらそれこそ渓谷が破壊されると言うより、地球が破壊されるほどの驚きでしょう。
それはさておき、なぜこんなに最近止まるのですか、東急の電車は?本日の夕方、2−3日前の夜、数日前の朝間ラッシュ時、、、、ブレーキ故障ばやり??「うちの車両じゃないですから。悪いのはうちじゃない。」と言うのは、いただけません。そう言いたい気持ちはわかりますが、”東急線”として、”田園都市線”として利用しているのですから、自社線内で起こった事に利用者に、逃げの言い訳をしないでいただきたい。ブレーキ解除ができなくなった事故ではなく、反対にブレーキが効かなくなり人命にかかわる事故が起きた時、うちの車両じゃありませんから、東京M他さんと各自交渉してくださいと、逃げるのではないかと心配になります。そんな事になったら、株価は!!!↓↓↓???

2005年8月18日

等々力駅地下化工事に反対する会の成田と申します。今回 等々力でシンポジウムを開催するのに際し、参考に本HPを見させていただいております。実に多くの、なおかつ詳細に案件を調べていらっしゃっているので、敬服しております。しかしながら現在東急グループの総力を注いでいる渋谷再開発や二子玉川再開発の案件が取り上げておられないので、ご参考までお知らせいたします。また、大井町線・中延駅で起こっている、葬祭場建設のいきさつなど、東急のダークサイドを如実にあらわすものもございます。本HPに加えていただきたくメールいたしました。とりあえずご報告まで。

東急電鉄宛「環境を破壊する開発の中止要望」2005年10月15日

貴社が世田谷区で進めている東急大井町線・等々力駅地下化及び二子玉川東再開発は環境を破壊するのみで、地域住民にとっては有害無益です。中止されることを希望します。


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